2020年8月16日日曜日

電通大に編入学した後の単位認定


前の記事では
編入試験を受験した時のことを一通り書きました。今回は電通大に編入学して最初に待ち構えていた単位認定の時の話をしてみたいと思います。

高専から大学に編入する場合、高専で取得した単位を大学の単位に読み替える単位認定というのを行います。大学側がやってくれるのところもあるらしいのですが、電通大の場合は申請から全て学生が行います。

大学に入学する前の2月頃に書類が一式届きました。書類に大学の科目とそれに対応する(充てられそうな)高専の科目をそれぞれ書いて送ります。一つの科目に対して高専の科目を複数充てることもできるので、講義名にとらわれず大学の講義のシラバスをよく見て、使えそうな高専の科目があれば書いてみることをオススメします。申請には高専の授業のシラバスのコピーと成績証明書のコピーが必要となるので早めに準備しておきましょう。申請の作業用の書類についてはエクセルのデータもあると思うのでパソコンで書くと何かと楽です。そのまま認められるものもあれば不可や要面談となるものもあり、その場合は入学後に各先生と相談して認定してもらう作業(単位認定マラソン)が始まります。このことについては入学時に行われるガイダンスの時にも詳しく説明されると思います。 

電通大 単位認定

↑こんな感じで書いていきます。


申請して認定された科目

どの高専の科目で大学の単位認定を行ったか、手元に残っているデータを見ながら表にしてみました。なお、一部そのままでは申請が通らなくて再申請時に申請方法を変えたものもあるのでこの通りではない部分もあります。あくまで参考程度に捉えてください。

人文・社会科学科目
大学の科目 (申請希望科目)高専の科目 (申請に用いた科目)
哲学A哲学
倫理学A倫理・社会
歴史学A歴史、歴史学
文学A文学
言語文化科目
大学の科目 (申請希望科目)高専の科目 (申請に用いた科目)
Academic Written English Ⅰ英語演習Ⅰ
Academic Spoken English Ⅰ英語表現Ⅰ
Academic Written English Ⅱ英語演習Ⅰ
Academic Spoken English Ⅱ英語表現Ⅰ
Academic English for the Second Year Ⅰ英語表現Ⅱ
Academic English for the Second Year Ⅱ英語演習Ⅰ
独語第一ドイツ語演習
独語第二ドイツ語演習
英語演習英語演習Ⅱ
健康・スポーツ科学科目
大学の科目 (申請希望科目)高専の科目 (申請に用いた科目)
健康・体力つくり実習保健体育(前期)、保健体育(後期)
健康論保健体育(後期)
理工系教養科目
大学の科目 (申請希望科目)高専の科目 (申請に用いた科目)
物理学概論第三物性工学、量子工学、応用物理Ⅳ
初年次導入科目
大学の科目 (申請希望科目)高専の科目 (申請に用いた科目)
基礎科学実験A工学実験Ⅲ、工学実験Ⅳ
基礎科学実験B工学実験Ⅲ、工学実験Ⅳ、工学デザイン実験
コンピュータリテラシーコンピュータ基礎、ソフトウェア工学Ⅰ
基礎プログラミングおよび演習プログラムⅠ、プログラムⅡ
倫理・キャリア教育科目
大学の科目 (申請希望科目)高専の科目 (申請に用いた科目)
技術者倫理システム演習Ⅳ
キャリアデザインインターンシップ?
理数基礎科目
大学の科目 (申請希望科目)高専の科目 (申請に用いた科目)
微分積分学第一微分積分学、解析学
微分積分学第二解析学
線形代数学第一代数学・幾何学、線形代数学
解析学応用数学
数学演習第一微分積分学、解析学、
代数学・幾何学、線形代数学
数学演習第二解析学、電子制御基礎Ⅴ、線形代数学
物理学概論第一応用物理Ⅰ、応用物理Ⅲ
物理学概論第二応用物理Ⅳ、電磁工学
化学概論応用物理Ⅳ、化学Ⅰ、物性工学、量子工学
学科専門基礎科目
大学の科目 (申請希望科目)高専の科目 (申請に用いた科目)
離散数学基礎数学B、電子制御基礎Ⅴ、哲学
確率論確率統計
アルゴリズムとデータ構造並びに同演習プログラムⅡ、プログラムⅢ、プログラムⅣ
プログラミング演習プログラムⅡ、プログラムⅢ、プログラムⅣ
総合情報学基礎フロンティア技術入門、システム演習Ⅱ、
工学実験Ⅳ
電気・電子回路第一電気回路Ⅱ、電気回路Ⅲ、電気回路Ⅳ
電気・電子回路第二電子回路Ⅰ、電子回路Ⅱ、電子回路Ⅳ
応用数学応用数学、通信工学Ⅰ、制御工学Ⅰ、
システム演習Ⅵ
計算機アーキテクチャーアセンブラ
コンピュータネットワークソフトウェア工学Ⅲ
専門科目
大学の科目 (申請希望科目)高専の科目 (申請に用いた科目)
情報通信システム情報工学
インタラクティブシステムシステム演習Ⅵ、制御工学Ⅰ、
応用制御工学、工学デザイン実験
自分の場合、計74単位認定されました。書いていて思い出したのですが、基本的には4,5年次の科目でないと単位認定で認めてもらえないので、申請書類を作成するときはなるべく4,5年次のものを使用して申請した方が良いと思います。ただし教授や科目によっては部分的に3年次以前の科目の使用を認めてもらえる場合もあるので、正直あまり気にせずに認定に使えそうな科目があればどんどん書くようにしましょう。あとここに書いた科目以外にもいくつか申請をしているのですが、上級科目や大学3,4年次の科目についてはあまり認定してもらえませんでした。

苦労したことやアドバイス

苦労した点やアドバイスを少し書きたいと思います。

・英語

英語に関しては履修した分だけ認定に使えるので、高専ではなるべく多く英語の授業をとっておくことをおすすめします。4,5年で英語と第二外国語の授業をとっておくと楽です。自分は足りない分を卒研や輪講で補おうとしたのですがそのままでは通らず、面談で簡単な英語の応対(自分の卒研の内容について軽く説明)ができるか軽くテストをされました。しかし自分は英語喋れない人間なのでうまく回答できず不合格になりました。もう一度チャンスをくださいとお願いをし、練習して後日再挑戦したおかげで1,2年の必修英語の講義については何とか全て認定してもらえました。

・基礎科学実験B

実験もレポートも大変という話しか聞かないので基礎科学実験A,Bだけは何としてでも認定してもらいましょう。自分は高専の時電子制御工学科だったので化学関係をあまり履修しておらず、基礎科学実験Bは最初申請が通りませんでした。でも噂を聞いており何がなんでも取らないとマズイと思ったので面談をお願いしました。化学系の授業がほとんど無くどうしようかと思ったのですが、工学実験の「温度変化による抵抗の変化の実験」等、キーワード的に化学に関係してそうなものを面談の時にシラバスを見ながらその場で徹底的にピックアップし、交渉しました。結果先生の寛大なご対応のおかげで認定してもらえました。1,2年の科目(特に必修)については先生方もできるだけ認定してあげようという気持ちがあると思うので諦めず交渉することが大事です。

・編入生同士で情報を共有する

どの科目を使って認定してもらったかやどの講義を取るかといった情報を編入生同士で共有することをお勧めします。自分の時は友達がLineとSlackのグループを作ってくれました。あと編入仲間で授業を一緒に受ける人が一人でもいると心強いです。

・大学の低学年の科目は優先して認定してもらうべき

大学1,2年の必修科目については3年次で落とした時点で留年が決まってしまうものが多く、専門科目を受講したいのに1,2年次のものが被って受講できないといったことも起こりうるので1,2年次のものは優先して申請し、否となっても積極的に交渉しに行ってください。

・先生へのアポのメールは早めに

授業があってなかなか時間がとれなかったり、単位認定の申請期限も一ヶ月くらいしかないので先生への面談のアポは早めにとりましょう。アポメールを何回も送ったのでメールの文章スキルが若干上がった気がします。

・交渉はやっぱり大事

先述したとおり認定したい科目に対して高専の科目を複数充てることができます。先生にもよりますが科目の一部分だけ使うというトリッキーなやり方もできるので、キーワードが大学の講義のシラバスと被ってる等少しでも可能性があれば申請・交渉してみてください。ダメだと思っていた科目が認定に使えたということもあるのでダメ元で行くのは大事です。


記憶を頼りに書いてるので思い出せてないことも多々あると思いますがこんな感じでした。最後に自分が単位認定の作業をする時に参考にさせていただいたページのURLを載せます。アドバイスや流れが詳しく書かれており、本当にお世話になりました。

電通大の単位認定について. −なっちゃんのめもがき。
電気通信大学の単位認定のおはなし −ろうでんのブログ
電通大編入の単位認定 −やっちのわいわい日記

大変だと思いますが、諦めず頑張ってみてください。応援しています。
※思い出したことがあれば追記していきます。

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